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腹式子宮全摘術
婦人科ではもっとも多い手術の一つです。腹式というのは、開腹、つまりお腹をあけて手術を行うことを意味します。子宮全体を子宮の外側に沿って切除します。付属器切除術を同時に行うこともあります。
子宮筋腫や子宮腺筋症、ごく初期の子宮頚癌がこの手術の対象になります。卵巣癌の手術の一部として行うこともあります。
腟式子宮全摘術
「腟式」というのは膣の方から手術を行うという意味です。腟の奥を切開し、そこから子宮を切除します。子宮があまりにも大きい場合やお腹の中の癒着がひどい場合、膣が狭い場合(お産の経験がない場合)は、この方法で子宮を摘出することはできないことがあります。こうした場合に腹腔鏡を併用することによって、腟式の全摘が可能になることがあります(「腹腔鏡補助下腟式子宮全摘術」の項を参照)。あまり大きくない子宮筋腫やごく初期の子宮頚癌などが対象になります。
腹腔鏡補助腟式子宮全摘術 LAVH
腹腔鏡で補助しながら、腟式に子宮を摘出する手術です。Laparoscopy-assisted vaginal hysterectomyの略でLAVHとも言われます。
まず、腹腔鏡をお臍の近くから挿入し、お腹の中(腹腔内)を観察します。癒着がある場合には、腹腔鏡で見ながら癒着を剥離します。腹腔鏡で子宮の上半分の靱帯や血管を、腟の方から子宮の下半分の靱帯や血管などを切断します(どこまでを腹腔鏡下にするかについてはさまざまな方法があります)。次に、通常の腟式子宮全摘術のように腟から子宮を摘出します。
通常の腟式子宮全摘術を行うにはやや大きすぎる子宮筋腫や、癒着があり、腟式子宮全摘術が困難な場合などが対象になります。
子宮筋腫核出術
子宮壁を一部切開し筋腫をくり抜く手術です。みたり、さわったりして判る筋腫、あるいは手術中に行う超音波検査で確認できる筋腫(5mm程度以上)は、すべて摘出します。その数は多いときには50個を越えます。この方法で、将来の妊娠や分娩などのために子宮を残すことができます。
腹腔鏡下子宮筋腫核出術
子宮筋腫核出術と同じ手術を、腹腔鏡下に行います。大きな筋腫核は、小さく切り分ける機械を使って外に出します。傷が小さくてすむという利点はありますが、核出すべき筋腫核が多い場合や粘膜下に近い筋腫核には向いていません。
腹壁を小さく切開し、腹腔鏡で補助しながら核出する腹腔鏡補助下子宮筋腫核出術という方法(Laparoscopy-assisted myomectomy: LAMと呼ばれます)もあります。担当医と相談しながら最適の術式を考えることが大切です。
子宮鏡下子宮筋腫核出術
子宮鏡下に子宮筋腫を核出します。粘膜下筋腫が対象になり、筋層内筋腫や漿膜下筋腫は核出できません。粘膜下筋腫もその全てが核出できるわけではなく、だいたい直径5cm程度までで、筋腫核全体の2/3程度以上が子宮内腔に突出しているものが対象になります。それ以外のものは、お腹をあけて筋腫を核出した方がよいでしょう。
子宮内腔を水で環流しながら手術を行うので長時間になると水がからだに吸収されて、水分バランスに異常を来すことがあります。このため1-2時間以上の手術は不可能です。
子宮鏡を使った同じような方法で、中隔子宮の中隔を切除したり、子宮内膜ポリープを切除することができます。
粘膜下子宮筋腫捻除術
膣の方から粘膜下に突出した筋腫を捻ってとる方法です。腟からの手術です。子宮口を十分に開いてから手術をします。そのために手術の前にラミナリアという海草でできた棒を子宮口に入れて子宮口を開きます。子宮口から粘膜下筋腫が出ている場合は、子宮口を開く必要はありません。また、茎に相当する部分を止血のために縛ることもあります。
付属器切除術
卵巣と卵管を切除します。片側のみを切除する場合と両側とも切除する場合があります。付属器とは子宮に付属している器官という意味で、卵巣と卵管を指します。
卵巣の働きを残す必要のない方(多くは閉経後)の卵巣腫瘍、悪性(癌)である可能性が高い卵巣腫瘍や初期の卵巣癌などが対象になります。
腹腔鏡下付属器切除術
腹腔鏡下に付属器を切除することができます。卵巣腫瘍で手術をする場合、腹腔鏡下の手術では腫瘍内容がお腹の中に漏れ出す可能性があるので、この手術は悪性の可能性がない場合にのみ行います。悪性の可能性がある場合は、開腹して付属器切除を行います。
卵巣腫瘍摘出(核出)術
卵巣の病巣だけをくりぬくように切除し、正常な卵巣部分を修復して卵巣の働きを残します。腫瘍だけを核出する手術では腫瘍内容がお腹の中に漏れ出す可能性があるので、この手術は悪性の可能性がない場合にのみ行います。悪性の可能性がある場合は、まずそちら側の付属器を切除するようお勧めします。
腹腔鏡下卵巣腫瘍摘出(核出)術
腹腔鏡下に卵巣腫瘍(嚢腫)を核出することができます。腹腔鏡下の手術では腫瘍内容がお腹の中に漏れ出す可能性があるので、この手術は悪性の可能性がない場合にのみ行います。悪性の可能性がある場合は、開腹してまず付属器切除を受けられるようお勧めします。
子宮脱や膀胱脱の手術
腟式子宮全摘術を行い、腟の壁の伸びた部分を膀胱や直腸のそばにある靭帯でそれぞれ縫い合わせて補強します。同時に腟の一番奥の部分を吊り上げます。子宮脱や膀胱脱など性器脱の方が対象になる手術です。子宮を摘出するのは、開腹しないで処置をするためには子宮がじゃまになるからです。
腹腔鏡による検査・手術
お臍のすぐ上もしくは下、あるいはお臍の中に、数mm−1cmの穴をあけて、そこから腹腔鏡という装置を入れてお腹の中を観察します。この画像はモニターで観察しながら手術を行います。また十分に観察するために、腸をどけたり、あるいは何かを切除したり取り出したりする目的で鉗子と呼ばれる器具を腹壁の別の部位から挿入します。このために0.5−1.0cm程度の小さな傷が1−3箇所、下腹部にもつきます。お腹がぺちゃんこでは、中を十分に観察できないので、気腹といってお腹に炭酸ガスを入れたり、腹壁を特殊な器具で吊り上げたりします。
不妊症の原因検索、子宮外妊娠の処置、卵管性不妊症の治療、良性の卵巣嚢腫の核出や付属器切除、子宮奇形の状態の確認、腹腔鏡補助腟式子宮全摘、子宮筋腫核出術などで、腹腔鏡が応用されます。
腹腔鏡は視野(手術の時に見える範囲)が十分ではなく、直接手で手術するのに比べると細かい操作ができません。このためにひどい癒着があったり、大きな腫瘍の手術では手術自体が不可能なことがあります。また、腸や血管を傷つけることもあります。こうした場合は、開腹手術に切り替えることがあります。
子宮鏡下子宮形成術
子宮鏡下に、膣の方から子宮の中隔を切除します。習慣流産などで見つかった中隔子宮が対象になります。中隔子宮であることを確認するために、通常、腹腔鏡を併用します。
子宮形成術
子宮奇形のうち中隔子宮は、腹腔鏡と子宮鏡で手術できますが、双角子宮の場合は開腹して子宮を形成する手術を行います。
習慣流産などで見つかった双角子宮が対象になります。
子宮内腔癒着剥離術
子宮鏡で膣の方から癒着を剥離したり、超音波断層法でガイドしながら膣の方から入れた鉗子で癒着を剥離します。再び癒着するのを防ぐために、しばらく小さな風船状のものを子宮内にいれることがあります。
子宮内容除去術
ラミナリアと呼ばれるゆっくり膨大する棒状のものやへガールと呼ばれる器械で子宮口を開き、子宮の中に鉗子などを挿入して内容物(胎児や絨毛、あるいは子宮内膜)を掻き出す(掻爬)手術です。
妊娠12週以前の自然流産や人工妊娠中絶、子宮体癌の疑いで精密検査の必要がある場合や、子宮内にポリープができている場合、機能性子宮出血で止血の必要がある場合がこの手術の対象になります。
子宮外妊娠の卵管切除
強い癒着がなく、出血のためにショック症状になっていなければ、腹腔鏡下に手術を行うことができます。既に子どもさんがいて卵管を残す必要がない場合や、卵管を残すことが不可能な場合、また卵管を残すことを希望されない方が対象になります。
子宮外妊娠の卵管保存手術
強い癒着がなく、出血のためにショック症状になっていなければ、腹腔鏡下に卵管を切開して、子宮外妊娠の内容物を排除して卵管を残すことができます。開腹してマイクロサージェリー(顕微鏡下の手術)で行うこともあります。
卵管の保存を希望され、保存が可能な子宮外妊娠の方が対象になります。
円錐切除術
腟の方から子宮頸部の一部を超音波メス、レーザー、特殊な電気メスや普通のメスなどにより円錐形に切除します。
子宮頚部の高度異形成や初期の子宮頚癌などを対象に、病変の状態を診断する目的、もしくは治療する目的で行います。
準広汎性(拡大)子宮全摘術
子宮から少し離れたところで周囲組織を含めて子宮を摘出します。普通の子宮全摘術と広汎性子宮全摘術の中間程度の切除方法です。
初期の子宮頚癌、子宮体部にとどまった子宮体癌などです。
広汎性子宮全摘術
産婦人科のなかでは最も長時間(4−6時間程度)を要する手術の一つです。周辺組織を含めて、子宮頚部にある病巣から大きく離れて子宮を切除します。このために、尿管を剥離したり、膣を大きく切除します。膀胱や直腸に行く神経も一部もしくはほとんど切断されます。このために術後一時的な排尿障害が起こります。便秘にもなりますが、これは緩下剤でコントロールできます。
進行した子宮頚癌や子宮頚部に進展した子宮体癌などが対象になります。
リンパ節廓清
癌がリンパ節に転移している可能性がある場合に行います。お腹の中の太い血管に沿って存在する数十個のリンパ節を切除します。切除するのは骨盤リンパ節と大動脈リンパ節です。病状に応じて、骨盤リンパ節だけ、もしくは骨盤リンパ節と大動脈リンパ節の両方を切除します。
ある程度進行した子宮頚癌、子宮体癌、一部の卵巣癌が対象になります。
大網切除
工事中
虫垂切除
工事中
消化管の手術
工事中
膀胱の手術
工事中
UAE
工事中