| 羊水検査 |
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どんな検査法?
妊娠初期以降に、少量の羊水(その時の羊水のだいたい1/10)を採取し、その中に含まれる羊水細胞を培養して、染色体分析、酵素活性の測定、DNA診断を行うか、もしくは羊水中の物質を測定して検査する方法です。もっとも一般的なのは、羊水細胞の染色体分析です。羊水検査の95%以上は、染色体分析です。
いつするの?
妊娠13週以降で、ほとんどの場合14-16週に行います。もし、羊水検査を受けたいとお考えの場合は、妊娠12週頃までにその病院に受診しておかれるか、遺伝カウンセリングを受けておいて頂いた方がよいでしょう。あまり早くなると羊水検査の副作用が起こりやすくなります。
検査に痛みはないの?
羊水を採取することを羊水穿刺といいます。まず超音波断層法で胎児や胎盤の位置を確認し、どこが羊水腔にちかくて安全かを確認し、どこで穿刺するか、どの程度の深さで採取できるかを確認します。
そして消毒したのち、そのまま、もしくは再び超音波ガイド下に、お腹から細い針を刺して羊水を採取します。採取するのは10-15cc程度です。局所麻酔はすることも、しないこともあります。痛みはどちらも軽く、筋肉注射程度です。
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とれた羊水はどうするの?
採取した羊水は、無菌状態のまま、遠心分離器を使って細胞成分と水成分の部分に分けられます。細胞成分はフラスコ法もしくはin situ方という方法で培養されます。培養というのは生き物として試験管の中で育てることを言います。染色体分析か遺伝子検査か酵素分析かによって、培養日数は異なりますが10-30日程度かかります。1/200例程度は培養がうまくいきません。この場合は再検査が必要になります。
副作用は?安全かしら?
羊水検査の副作用でもっとも深刻なのは流産や死産です。一般に羊水検査の後、4週間以内に200人に1人の赤ちゃんがなくなります。もちろん、羊水検査を受けなかったとしても流産や死産がおこります。本当に羊水検査のために起こったのかどうか見分けるのは難しいのですが、羊水検査に直接起因する流産や死産はおよそ1/300-1/500と推定されます。
副作用で頻度が高いのは、穿刺後の羊水漏出です。穿刺した穴から羊水が子宮壁を伝わって腟に漏れる状態です。つまり破水(胎児を包む卵膜が破綻することを破水といいます。胎児は卵膜を介して外界と遮断され、無菌状態が保たれており、卵膜が破れると感染が起こることがあります)が起こったことになります。破水は穿刺直後、つまり当日に起こるのがほとんどです。安静と薬物投与によって回復するのが多いので、破水が起こったと思ったら直ちに病院へ引き返して入院してください。入院して頂き、しばらく抗生物質を使いながら、ベッド上で安静にして頂きます。これでほとんどの方は回復します。
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羊水検査のながれ |
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何でも判るの?
先天的な病気の20%程度が遺伝子異常や染色体異常によるものです。ですから先天的な病気全体を取ってみると、わからないもののほうが多いということになりますね。でも、染色体異常であれば、非常に小さな部分の欠失やモザイクを除いてわかるのがほとんどです。遺伝子異常はどの部位にどんなDNA異常があるか、判っていれば診断できます。
正確なの?
例えば、ダウン症について言えば、100%近い確率で当たりますが、決して100%ではありません。モザイク型ダウン症と呼ばれる、いくつかの細胞が混じり合ったダウン症については、診断が難しくなります。
費用は?
保険が使えないので全く自費です。超音波検査の料金などを含めて10万円近くかかると思います。遺伝カウンセリングの料金(これも自費です5,000-15,000円程度)は別です。
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生えはじめた羊水細胞 |
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高齢の妊婦さんはみんな受けているの?
そんなことはありません。我が国の羊水検査の実施数は10,000件を少し超えた程度だと推定されます。2003年の我が国の出生数は112万人、このうち35歳以上は16万人、羊水検査を1万件としても(高齢妊娠以外の理由で羊水検査を受けた方もいる)、せいぜい高齢妊娠の1/16、つまり6.3%が羊水検査を受けたことになります。35歳以上の妊婦さんの90%以上は羊水検査を受けていません。
羊水検査を受ける人が少ないのは日本が後進国だから?
日本には外国と比較して遅れた点がたくさんあります。しかし進んでいる点もあります。
日本は昔から、「共生」という考えが強いのではないかと思います。生命の尊厳を重視する国民性もあります。
一方、「村八分」という言葉があるように閉鎖的なことろもあります。
出生前診断に関する限り、皆さん、よく考えて、受けるかどうか決めておられ、それが羊水検査が少ない理由の一つにあげられるのではないでしょうか。これはすばらしいことだと思います。先進的なことだと思います。
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